日銀金融政策決定会合の結果が発表されました。
2016年9月21日(水)午後、
結果の情報が流れたとき、軽いサプライズ的な報じられ方でした。
日経平均株価も日銀金融政策決定会合の結果発表後、久しぶりに大きく反応し、上げました。
主に金融株(銀行、保険)が上げました。
この金融政策については、世界初とか言われてますが、
自分にはこれまでの政策とどこが大きく違うのか?さらにわからん言葉も出てきました。
いまいち~ピンときません。
調べてみます。
まとめて言葉にしたら
「長期金利操作+量的、質的緩和」?でしょうか?
で細かい事を書き出してみると、
①物価上昇率が2%以上になって安定するまでマネタリーベース拡大を継続することを約束。 目標達成期限撤廃?
②マイナス金利の深堀は見送り
③イールドカーブを操作する。長期金利は0で推移するように操作する。日銀による国債買い入れの残存年数年限の廃止
④国債保有残高は 「おおむね」 年80兆円増加させる。
⑤ETFの年間買い入れ額5.7兆円のうち、TOPIXに連動するものを対象とする額を拡大する。
①について、
まだまだ日銀はやりまっせー、あきらめません物価上昇率2パー達成までは! ってアピールですね。
当初の目標としていた2%達成の期日の撤廃でもある。(失敗しましたが~まだまだやります!!)
②について
銀行、保険 金融関係には、追い風ですね。 特にメガバンクに評判悪いマイナス金利ですし。
③について
なんと「世界初」!! あとでもう少し調べます。 特に「イールドカーブ」について
④について、
あらためて「おおむね」ってついたので
イールドカーブの操作(金利誘導)を優先するの意味かな?と思われる。
国債買い入れ額だけを80兆円増加させること(単なる量的金融緩和)には必ずしもこだわってない。
取り様によってはテーパリングとも取れないことは無いのかな。
それに80兆円毎年増加させ続けようにも、
購入する国債がいつまであるのか?ってこともあるし。
加えて ③の「長期金利0に誘導する」も、取り方によってはテーパリング的です。現状の長期金利はマイナスですからね。
⑤について
そのままですね。日経平均、より直に買い支えます!宣言。
さて問題の「イールドカーブ」についてです。
ことばをそのまま調べると~
グラフ的な曲線ですね。
「金利を表す曲線」この場合は国債の金利です。
思い浮かべてください。
たて軸に金利 よこ軸に返済(=償還)までの期間(=残存年数)
横軸は左は短期、右にいくほど長期金利となります。
それぞれの償還期間の金利を線で結んだ、曲線がイールドカーブというらしい。
今回、日銀金融政策決定会合では、この「イールドカーブを管理する。」ということです。
金利が狙うところに収まるように、国債の売り買いで管理する。
これが世界初の金利ターゲット?ってことになるのでしょうか?
今までは、国債を買って、世の中に出回る、お金の供給量をとにかく増やす。
あくまでも目標は国債の購入量を増やすこと(=年80兆円づつ増やす)
これからは、目標は金利のコントロールすることが第一になる訳です。
で日銀はどんなイールドカーブを狙ってるんでしょうか?
それが、上記③の 短期はマイナス0.1 長期は0ゼロ を狙って管理する。です。
ほぼフラットなイールドカーブってことになります。
イールドカーブについての説明がたりませんでした。
描き出される曲線が
1. 右にあがる曲線のときって、
未来には金利が上がると予想されるときです。
(順イールドっていうらしい)
これはすなわち将来、景気が今より良くなると予想されるときです。
2.逆に左側が上がって、右にさがる曲線のときは、
未来には金利が下がると予想されるとき。
(逆イールド)
そう、将来は不景気がやってくると予想されるとき・・・
じゃあ、日銀が狙う金利ターゲットの フラットなイールドカーブ は?
好景気と不景気の転換期をあらわす、フラットなイールドカーブ。
そしてたぶん、世間の金利が、 将来景気が悪くなる右下がりになりかけても、
フラットに戻すように、管理し。
右肩が上がるようになっても(長期金利があがる=不景気の出口がみえても)、
あえてフラットにもって行き、緩和状態を継続する。
(企業の金利負担を増やさないようにする。国の借金の金利負担も?ふやさないように?)
何となくわかった様な気分になってきましたが、
このページを書いている時点で、
アメリカの金融政策会合の(FOMC)結果は、政策変更なし、ドル利上げは見送りとなりました。
それを受けて、またまた円高が来ました。
為替は1ドル=100円を試す展開になっています。
日銀の発表で上げた株価は、軽く吹き飛ばされそうな流れです。
今回の日銀政策ついて、市場は「事実上のテーパリング」ととらえたのかもしれません。
今日が祭日でお休みなのは、不幸中の幸いだったのかも。